Escape from the thinking.

住み慣れたあの部屋を引き払い実家へと帰省しております。
本日はお彼岸。親戚の皆々様がお線香を上げにお越しになりました。
就職の話題が出るのならまだしも、「結婚」と言うワードがこうも頻繁に
話題にあがろうとは。ビバ農村社会。ビバ家制度。ビバ長男。
『縁さえあれば…』と言う解答が及第点だったかどうかは闇の中。


思えばこの閉鎖的な世界から逃げ出すために東京の大学を受験したんだ。
逃げたその先にあったのはパラダイス。故郷を客観視する余裕も出来た。


そしてあれから四年。転勤族という肩書きを手に入れた僕はこれからも逃げ続ける。
卒業しても僕のモラトリアムは続く。だけどいつまで逃げ続けられるのだろうか。
いつの日かこの債権は間違いなく焦げ付くのだろう。それはもうこの上なく残酷に。
「帰りたくない」と言ったら嘘になる。だけど今はその時ではないと思う。
そしてきっと「帰りたい」と思ったときには既に帰れない所に僕は居るのだろう。


現実逃避の先にある遠くて近い未来を空想しては割とアンニュイな気持ちになってみる。
そして目の前にあるのは課題のテキストを1頁も開いていないという現実。


そんな訳で明日から沖縄に家族旅行に行ってきます。僕の現実逃避は続く。