群青神殿 (ソノラマ文庫)/小川一水 ソノラマ文庫

小川一水氏の描く現場密着型のSFが好きです。
汗のニオイがするというかプロジェクトX的ノリの手を伸ばせばそこに有るような、
現代の近似としてのSFが。


海洋探査を生業とする主人公・俊機とそのパートナーであり恋人のこなみ。
冒頭ではふたりの関係が明確に書かれていなかったから
素直にこなみの萌え萌えな仕草に引っかかってきゃぁきゃぁ言ってたんだけど。
解かるやいなや('A`)
まぁ、結局の所こなみは萌えなんですが。後半若干電波るけどね。
こなみのcvは前半の天真爛漫ぷりと後半の電波ぷりから考えてそれを両立できるのは
桑島法子以外にあるまい。


深海探査船やメタンハイグレード、謎の海洋生物に米国第七艦隊、外交・食糧問題etc…
雑多に広げた大風呂敷と伏線が最後の最後で一本に収束していく様は読んでいて爽快でありました。


エピローグでは終始ニヤニヤ。バイト中にも関わらず。いやぁ面白かった。


次は導きの星か、復活の地か。どっちにするかなぁ…。